2020.7.21
永代供養とは?「永代使用」との違いやタイプごとの違い、メリットを解説
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この記事の監修者
税理士 蔵重篤史 (蔵重税理士事務所)
私たちはお葬式のお手伝いからその後の相続、手続きなどをプロの専門家 が行うことでお葬式をやって終わりではなく⾧いお付き合いをモットーに 手厚くアフターサポートを行なっております。
葬儀について調べていく上で「永代供養」という目にする、耳にしたことがありませんか?
イメージがつかず、まずは意味を知りたいという人や、身近な人が亡くなって永代供養を検討している人もいるかもしれませんね。
今回は、永代供養の内容や種類(タイプ)の違いについてご紹介していきましょう。
永代供養とは
永代供養とは、なかなかお墓参りが難しい家族に代わって、お墓を管理しているお寺や霊園の管理者が、定期的に供養してくれるというスタイルの埋葬です。
つまり、定期的に足を運んで管理する人や継承者が必要ないお墓ということです。
「供養」という言葉の中には、定期的なお参りやお墓の掃除も含まれています。
さらにお盆やお彼岸などのタイミングでは、ほかのご家庭との合同供養祭なども行われ、お参りにいけない家族に代わってしっかり供養してくれます。
永代供養なら「遠方に住んでいるのでなかなかお墓参りにいけない」、「子どもがいないので今後管理をする人がいない」、「墓じまいを考えている」といったご家庭でも、無理なくお墓の管理ができるでしょう。
永代供養とは「永遠に続くもの」ではない?
永代供養という名前から「一度手続きをしたら、その後永遠に管理が続くもの」とイメージするかもしれません。
しかし実際は、永代とあっても供養が永遠に続くわけではなく、おおむね33回忌程度が目安となります。
場合によってはそれよりも長い場合、短い場合のほか契約時に希望の期間を指定できるケースもありますので、よく確認しましょう。
契約期間後は遺族が遺骨を引き取ったり、お寺や霊園の判断で合祀墓に移されたり、土に埋葬されたりします。
また、よく似た言葉に「永代使用」という言葉もあることから、混合してとらえてしまうこともあるかもしれません。
しかし永代使用がその名の通り「費用を支払った上で永代にわたってお墓を使用すること」であるのに対し、永代供養は「お寺や霊園に遺骨を預けて供養すること」となります。
それぞれの違いを理解した上で、最適な供養を検討しましょう。
永代供養のタイプ
永代供養にはさまざまなタイプがあり、大きく分けると「屋内タイプ」と「屋外タイプ」に分けられます。
屋内タイプは「納骨堂」とも呼ばれ、大型のロッカーをはじめとした収納スペースで遺骨を管理します。
いわゆる「墓地」のような雰囲気ではありませんが、少ないスペースでも供養できるため立地がいい傾向にあることが特徴です。
屋外タイプでは主に、それぞれ施設に納める「納骨壇型」、地下で安置する「納骨塔型」、ほかの遺骨とともに埋葬する「合祀型(合同墓)」があります。
一般的なお墓の形で供養したい、さらに永代供養もお願いしたいというときには「墓石安置型」を選ぶのもよいでしょう。
永代供養のメリット
このようにさまざまなタイプで展開されている永代供養には、なにより「管理が楽になる」というメリットがあります。
遠方に住んでいるご家族でも、お寺や霊園に供養を任せられるので、こまめに足を運んだり生活を強引に変えたりする必要がありません。
永代供養墓は駅近くや住宅街など交通の便がいい場所にあることも多いです。
近年、ますます需要が高まり新たに増えている施設も多いため、自分にとって負担のない立地の永代供養墓を探してみてください。
また、費用に関しても一般的なお墓に比べ負担が少ないという魅力があります。
しっかりとしたお墓を建てるための費用を工面しにくい場合には、墓石代のかからない永代供養を選ぶのもいいでしょう。
また、永代供養墓では基本的に宗派や宗旨が問われません。
宗派の関係で近場のお寺での供養が難しい場合に、永代供養を一つの選択肢として覚えておくのもいいですね。
永代供養を検討するときのポイント
他の遺骨とともに管理される合祀型の永代供養では、後日遺骨を取り出したり改葬したりすることができません。
そのため、「新たに家族のお墓を立てたのでそちらに移したい」と思っても、叶いませんので注意しましょう。
永代供養を選ぶときには、こうしたトラブルを招かないよう事前にタイプをよく検討する必要があります。
また、個別の供養をする場合でも永代供養の期間が終わったあと他の遺骨とともに土に埋葬し、その後は取り出せなくなるというパターンもあります。
そのため、何回忌まで管理してもらえるのか事前に確認して家族間で情報を共有しておくことをおすすめします。
なにより、永代供養を選ぶときには家族・親族とよく話し合うことが必須です。
中には、永代供養のシステムを「故人がかわいそう」と感じる人や「自分が跡継ぎをしたいので拒否したい」と考えている人もいるかもしれません。
のちのちトラブルにならないよう、必ず家族・親族の了承を得てから手続きに進みましょう。
まとめ
生活スタイルが変化していく中で、古くからのやり方に従って供養することが難しく感じられる人もいるでしょう。
永代供養は、変わっていく人々の生活にも密着し、よりよい供養のあり方を実現します。
悩んだときには、葬儀のプロフェッショナルに相談しながら無理のない供養を検討しましょう。