2021.6.8
老人ホームや介護施設で亡くなった人の葬儀はどうする?流れや注意点
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この記事の監修者
税理士 蔵重篤史 (蔵重税理士事務所)
私たちはお葬式のお手伝いからその後の相続、手続きなどをプロの専門家 が行うことでお葬式をやって終わりではなく⾧いお付き合いをモットーに 手厚くアフターサポートを行なっております。
大事な人が亡くなってしまったときに備えて、そのあとの流れを理解しておくことは非常に重要です。
特に病院や自宅以外の場所で亡くなったときには、施設スタッフをはじめ多くの方の協力を得て、配慮しながら葬儀の準備を進めていかなければいけません。
今回は特に、老人ホームや介護施設で亡くなった場合の流れを解説していきます。
老人ホームや介護施設で亡くなったときの、葬儀までの流れとは?
晩年を老人ホームや介護施設で過ごす方は多いものです。
そのまま、施設内で亡くなった場合、もしくは危篤状態に陥った場合には、まず施設スタッフからご家族へ連絡がいきます。
ご家族は連絡を受けたら、すぐに施設へ向かいましょう。
このタイミングで、身内や親族、交友が深かった人など身近な人には連絡をしておくとよいでしょう。
息を引き取ったことが確認されたら「エンゼルケア」と呼ばれる、死の直後に行われる処置をほどこします。
これは納棺の際に行われる「湯灌」とは異なる作業ですので注目しましょう。
そして、死亡診断書という書類を受け取ります。
非常に重要な書類ですから、紛失しないよう注意して管理してください。
死去にまつわる確認や手続きが完了したら、続いて早急に葬儀の準備に取りかかりましょう。
まずは、葬儀会社へ連絡します。
連絡を受けてやってきた葬儀会社は、ご遺体を確認し、搬送・安置を行います。
安置は故人のご自宅、葬儀場の安置室、また葬儀会社が個別に安置室を保有している場合にはそちらへ搬送することもあります。
葬儀会社とは、追って葬儀の日程や、どこで行うか、どのように行うかといった内容を打ち合わせます。
葬儀の詳細を決めたら、改めて近しい人や近所の人を含め、訃報と葬儀の連絡を行います。
あとは葬儀当日を迎える……というのが、一般的な流れとなります。
しかし、施設では「エンゼルケア」が行われないケースもあります。
そのときには、葬儀社へ連絡した際に「エンゼルケアを行っていない」という旨を伝えましょう。
葬儀社へ依頼すれば、処置できますので焦らずに対応してください。
施設で亡くなった場合に注意する点
施設で亡くなった場合には、ほかの入居者へもきちんと配慮しなければいけません。
というのも、施設で人間関係が築かれていた場合には、他の入居者へショックを与えてしまう可能性があります。
特に、複数人の入居者が同室になっている場合には、他の入居者にとっては「ご遺体が自分の生活スペースに……」という、なんとも心苦しい状況です。
家族はあらかじめ葬儀会社や安置先を決定しておき、亡くなったことが確認され次第すみやかに搬送できるよう準備を整えておくとよいでしょう。
また、施設での生活が長かった方の場合、写真を撮る機会がなかなかなく、遺影写真選びが難しいこともあります。
そのときは、元気な頃のお写真でもかまいません。
また念のため施設スタッフの方に聞いてみると、イベント時に撮影した写真などがあるかもしれませんよ。
「葬儀ができる介護施設」もある
老人ホームや介護施設の中には、「葬儀もできる」というタイプの施設もあります。
こうした施設の場合には、亡くなったあとそのまま施設内に僧侶を呼んで葬儀ができるのです。
各種準備や手配が簡単になり、通夜から告別式、出棺、火葬といった流れもスムーズになります。
故人にとっても、親しみのある場所でお世話になったスタッフや入居者の方に見送ってもらえるという魅力があります。
中には、スタッフさんに故人が亡くなったあとの手続きを代行してもらえる施設もあります。
ただし、できるかどうかはもちろん施設との契約次第になります。
利用を希望するのであれば施設がそうしたサービスを行なっているか、事前に確認しましょう。
悩んだときは葬儀会社へご相談を
上記のように、一般的な流れを確認してもいざそのときを迎えると、どうしても焦ってしまうものです。
なにをすればいいのか、いつまでにすればいいのか、費用は、といった問題に頭を悩まされるでしょう。
その際は、抱えこまずに葬儀会社へ相談しましょう。
葬儀会社では「大事な人の最期が近いかもしれない」という不安なときにも、ご家族のサポートやご相談を承ります。
さまざまなケースでの経験がある葬儀のプロフェッショナルだからこそ、ご家族の状況にあわせた最適な提案をいたします。
まとめ
施設の需要が増えている現代だからこそ、施設内で亡くなったときの正しい対応を知っておくことが非常に重要です。
病院やご自宅とは違った場所ですから、あらかじめ必要な準備にも検討をつけておきましょう。
葬儀のご相談は「円満なお葬式」へお気軽にご相談ください。