2021.1.10
葬儀の会食とは?通夜ぶるまい・精進落としの内容とマナー
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この記事の監修者
税理士 蔵重篤史 (蔵重税理士事務所)
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葬儀につきものの「会食」ですが、どのようなタイミングでどのような会食を行うものか理解しておかなければ、準備が不十分なまま当日を迎える可能性があります。
そこで今回は、会食の種類や目的をご紹介していきます。
さらにマナーなどもあわせて解説していきますので、葬儀前にはよく確認しておきましょう。
葬儀の会食とは?
葬儀における「会食」とは、お通夜などの席で参列された方をもてなすために行われる食事のことです。
「通夜ぶるまい」や「精進落とし」と呼ばれ、会食のタイミングはそれぞれ違います。
一方で、どちらも葬儀に参列してくれた方をもてなす目的があることは変わりません。
弔問客や遺族、さらに読経をしてくれた僧侶などに食事や酒をふるまうことで、感謝を示します。
また、会食の席では故人の思い出話をしながら、故人をしのぶことも目的のひとつとされています。
会食の誘いを受けた側は、理由がない限り参加することがマナーです。
どうしても外せない理由があるならば、あらかじめその旨を伝えておくとよいでしょう。
通夜ぶるまいの場合
通夜ぶるまいとは、通夜の際にふるまわれる会食のことです。
通夜を行う会場は多くの人が行き来していると思いますが、別室に通夜ぶるまいを用意しておき、弔問客を一人ずつ案内して軽食をふるまいます。
通夜ぶるまいでは一人ずつ料理をお出しするのではなく、お茶やアルコールなどの飲み物、サンドイッチをはじめとした軽食やお菓子、おつまみなどを用意します。
用意する軽食やお菓子、飲み物の数は、参列者全体の三分の一程度を目安にすればよいとされています。
大体の数を予想し、事前に葬儀社へ連絡するなどして用意しておきましょう。
通夜が終わり、僧侶が退場したあとに喪主や代表者が場所を案内し、弔問客を通夜ぶるまいへ誘います。
比較的カジュアルな形式が一般的で、参列客も少し手をつけながら故人の話をする程度で終わります。
30分程度が目安となり、ほとんどの場合、長居することはありません。
精進落としの場合
精進落としとは、争議や火葬のあとにふるまわれる会食のことです。
火葬のあいだ、待っている時間を使って精進落としをいただくこともあります。
もともと、身近な人が亡くなったあとは遺族の食事には肉や魚などを使わず、いわゆる「精進料理」をいただくことが一般的でした。
しばらく精進料理の生活をしたあと精進落としを食べることで、それまでの生活に区切りをつけ、普段と同様の食事に戻っていくという意味合いがありました。
そのため精進落としは、四十九日よりもあとにいただくことが一般的でした。
しかし昨今では、葬儀ですべきことが一通り終わったあと、集まってくれた親族や僧侶へお礼をする目的でふるまうことが一般化しています。
通夜とは別日に行う、初七日の法要あとの会食として行われることも多いのが特徴です。
精進落としは通夜ぶるまいとは違い、人数分の懐石料理などの食事を用意して一人ひとりにふるまいます。
そのため、あらかじめ誰が精進落としに参加する予定か聞いておき、料亭やレストランの予約をとっておく必要があります。
葬儀のあと会場に全員が集まったら、故人に捧げる献杯(けんぱい)を用意し、代表者が滞りなくなく葬儀が進んだことに対するお礼の挨拶をします。
一時間から二時間程度食事の時間をとり、終了時にももう一度挨拶をして、精進落としの振る舞いは終了となります。
葬儀の会食におけるマナー
会食の際には、食事とともにアルコールもふるまわれることが一般的です。
しかし、葬儀という場ですから深酒をしすぎたり、気が緩んで大声を出したり、騒いだりすることは厳禁です。
アルコールに弱い方は周りに断って摂取を控えたり、飲む場合にも少量にとどめたりするよう注意しましょう。
また、会食時に交わす会話にも十分注意しましょう。
葬儀における会食の目的は、故人をしのぶことにもあります。
あまり無関係な話で盛り上がっていると、遺族は気分がよくないでしょう。
だからと言って亡くなられたときのことや、入院生活のこと、闘病生活のことなどを無遠慮に聞き、話題にあげることは避けましょう。
遺族が、大切な人が亡くなったという事実を飲み込むためには多くの時間を要します。
死に至るまでのことをむやみにたずねれば、遺族をつらい気持ちにさせてしまうでしょう。
遺族への配慮は忘れず、故人の思い出話をするようにしてください。
まとめ
故人をしのび、参列いただいた方々へ感謝を示す会食は、葬儀の中で比較的和やかなときを過ごせる時間です。
だからと言って飲みすぎたり、騒ぎすぎたりすることは避け、故人の思い出を話しながらゆっくりと向き合う時間にしましょう。
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