一般的な葬儀の流れ・手順
ご臨終
ご臨終を迎えたら、医師に死亡を確認してもらいます。
仮に病院でご臨終を迎えた場合は、そのまま担当医に状態を確認してもらい、死亡判定が下されるのが一般的です。
自宅でご臨終を迎えた場合は、かかりつけ医などの医師に自宅へ来てもらい、死亡を確認してもらいます。
ご臨終を迎えたら、医師から死亡診断書を受け取ってください。後日、死亡届を提出際に必要な書類です。
また、葬儀を予定している葬儀社に連絡しておきます。
なお、ご臨終後であっても、ルールとして24時間経過するまでは火葬することができません。
お迎え〜ご遺体搬送
病院でご臨終を迎えた場合は、故人を自宅もしくは斎場の安置室へと移動させるためにご遺体を搬送します。
葬儀社による専用の車両で移動しますので、ご遺族のほうで車両を準備する必要はありません。
また、ご遺体が自宅もしくは斎場の安置室に到着しても、すぐに納棺は行わず一旦布団に安置します。
ご遺体を安置する際、頭の向きが「北枕」になるように注意してください。北枕は、かつて釈迦が入滅のときに頭を北向きにして横になったとされていることから、ご遺体は北向きに安置するのが日本では一般的となっています。
ご遺体安置
自宅や斎場の安置室にご遺体を安置し、枕飾りを準備します。枕飾りは、白木の台の上に香炉や燭台、線香などを置き、安置されている個人の頭上に配置してください。
また、白木の台に花立ても忘れないようにし、一輪の花を供えましょう。なお、お供えする花は「シキミ」がおすすめです。シキミは仏様の世界に咲くといわれる青蓮華に似ているとして、一般的にシキミが用いられます。
枕飾りの他、枕飯や枕団子もお供えし、あれば「屏風(逆さにしたもの)」「守り刀」も枕元に置いておきましょう。
葬儀のお打ち合わせ・準備
ご遺体を安置したら、葬儀者とお打ち合わせや準備を行います。
葬儀の日程を調整し、葬儀のプランやオプションなどをご遺族で検討していただきます。なお、葬儀社側のスケジュールによっては、必ずしも希望日に行えるとは限らず、数日お待ちいただくこともありますのでご了承ください。
また、葬儀を行う前に参列者への告知や僧侶への連絡なども忘れないようにしましょう。悲しみに暮れている中、短期間で様々な手続きが必要となる時期でもありますが、当社が徹底的にサポートいたしますので、ご安心ください。
ご納棺
ご納棺日には、まず故人の体をお清めします。
湯灌(ゆかん)として故人をお風呂に入れる、もしくは清拭として体を拭くなどが一般的です。
故人の体を清めた後は、白装束を着せて身なりを整えます。とはいえ、近年は白装束ではなく、故人が気に入っていた服や、思い出の着物などを着せることも多いため、あらかじめご遺族同士で「白装束にするか、別のものを着せるか」を話し合っておくことがおすすめです。
故人の支度が済んだら、納棺となります。葬儀社もしくは納棺師のもと、故人を棺に納めて遺族全員で合掌し、蓋を閉めます。
お通夜
お通夜では、僧侶に読経してもらい、遺族及び参列者が焼香を行います。焼香の際は、葬儀社のスタッフが案内を行いますので、指示に従いながら列に並び焼香を行ってください。
焼香後は僧侶による「法話」に耳を傾け、仏教の教えなどについて触れます。その後、僧侶が退場となり、喪主が挨拶をします。
喪主の挨拶内容は、「参列者へのお礼」「故人の死去の報告」「故人の生前について」などが多い傾向にあります。
お通夜が終了したら、最後に「通夜振る舞い」を行います。通夜振る舞いでは、参列者や遺族が食事をしながら、故人の生前について会話を交わすことが多いですが、忌み言葉に注意しなければなりません。
告別式
お通夜後の翌日は、告別式となります。一同が着席し、僧侶が入場したら合掌して黙祷します。
まず葬儀社の担当者が開式の辞を述べ、その後僧侶による読経が始まります。
読経及び引導の時間は30分~60分程度で、宗派によって異なるためあらかじめ確認しておくとよいでしょう。
また、読経の中で故人の戒名が授けられますので、しっかりと耳を傾けてください。
お別れの儀式・ご出棺
お別れの儀式を行い、ご出棺となります。
お別れの儀式では、遺族や参列者が故人が納められている棺の周りに集まり、たくさんの花を棺の中に入れていきます。棺の中をたくさんの花で満たし、ご遺体を飾ってください。
棺の中に花を入れる際に、故人へ別れの言葉や感謝の気持ちを述べる方も多いので、伝えたいことがあればこのときに伝えておくことをおすすめします。
なお、棺に入れる花は葬儀社でご用意しますので、ご遺族側で準備いただく必要はありません。
花をすべて棺の中に入れたら、蓋を閉じてご出棺です。ご遺族や生前親しかった友人など複数人で棺を運びだします。
火葬
遺族及び参列者が、火葬場へ移動しご遺体の火葬を行います。
火葬を行う前に、炉の前で遺族や参列者が集まり、僧侶の読経を聞きます。焼香や合掌礼拝後に火葬の順番で進められるのが一般的です。
火葬に必要な時間はおよそ数十分~2時間程度ですので、待っている間は軽食や飲み物を口にしながら、故人の思い出話などをします。
火葬が終わったら骨上げを行い、故人の遺骨を骨壺に納めていきます。
すべての遺骨を骨壺に納めたら、骨壺を白木の箱に入れて白い布で包みます。
初七日法要と精進落とし
故人が亡くなってから7日目に「初七日法要」を行います。これは、故人が三途の川に到着する日として考えられているからです。
三途の川は急流・緩流・激流があり、このうち緩流を渡れるように…といった願いを込めて法要をします。
ただし、浄土真宗の場合は初七日法要を行いません。浄土真宗の場合は、亡くなってすぐに極楽浄土に到着すると考えられていることが理由です。
法要後は、精進落としの料理を食します。精進落としには、参列者へのおもてなしの意味が込められていますので大切な工程です。
かつては魚や肉を含まない精進料理がほとんどでしたが、近年は刺身や肉の入った煮物など、魚や肉が使われた精進料理が増えています。
後飾りと諸手続き
遺骨を祭壇へ安置する「後飾り」を行います。
後飾りは仏壇の前に置くか、部屋の北側もしくは西側に飾ってください。後飾りは、葬儀に参列できなかった方が弔問に来てくださったときにお参りする場所です。しっかりと整えておきましょう。
また、葬儀が終わって一息つく前に諸手続きがあります。健康保険の資格損失届出の提出や、年金の相続手続き、世帯主の変更など必要となる手続きが多いので、手続き漏れのないよう注意してください。
ご納骨・四十九日
ご納骨、四十九日の法要を行います。
四十九日までにご納骨を行うのがこれまでは一般的でしたが、近年は四十九日の法要後に行うケースが増えています。
遺族及び参列者が墓前に集まり、僧侶のもとご納骨してください。その後、会食を行う会場に移動し、参列者に食事を振舞います。
四十九日法要が終われば、ひと段落となります。
お葬式後
お葬式後は、故人の形見を整理したり、相続の手続き、お仏壇の準備・管理などを行います。また、必要に応じて遺品整理もしましょう。
当社では、ご遺族の希望があれば、それぞれのサポートを行っています。また、返礼品のご相談にも応じますので、気になることがあればお気軽にご質問ください。